「真の王のもとにいる」 08.09.14
ヨハネ 12:12〜19
主イエスは、私たちの王となってくださいます。神さまの御心に
適う(かなう)王として、愛と真理をもって私たちを治め、導き、
守ってくださる王さまです。
その時、エルサレムの都に来られた主イエスを、人々は王として
熱狂的に歓迎しました。しかし、その人々には主イエスに対する
誤解がありました。主イエスを、当時のユダヤを支配していたローマ
帝国からの解放をもたらす王と考えたようです。
主イエスは、人間の抱える問題の根底にあるのは、ローマに
支配されていることではなく、罪に支配されていることだと見抜いて
おられます。罪からの解放がなければ、ローマから解放されたとしても、
喜びに溢れる真の生活はありません。罪による神さまとの断絶が
解決されない限り、救いはありません。主イエスが都に来たのは、
人間を支配している罪を取り除くためにでした。預言者ゼカリヤは、
ロバに乗ってエルサレムに入る平和をもたらす王を預言しました。
主イエスは、その預言のようにロバに乗り、神さまとの平和を民に
与える王としてのお姿を表されました。
この王は、誤解する民の中を進んでいかれます。民の誤解を怒り、
責め、嘆くことよりも、民に救いを与えることに夢中だからです。
それが私たちの王の姿です。私たちの誤解や出来不出来によって、
態度を変えられるのではありません。主イエスは真の愛を持って民を
支配されます。その愛は、相手がどうであれ愛し抜こうとする愛であり、
み返りを求めない無償の愛です。もしも愛することの妨げがあれば、
それを許すという形で取りのぞいていかれます。聖書は、そのような
主イエスが、真の王としてあなたを治めてくださっていると告げるのです。
私たちは、主イエスの民とされていながら、なお誤解していることが
多く、この世の事柄に目を奪われ、主イエスを見失いそうにもなります。
そんな頼りない民ですが、真の力ある王が愛をもって治めて
くださっています。そこに、私たちの確かな平安があります。